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読むヨガ■ある葉っぱの悟り物語

昔々、葉っぱたちは、自分たちを「個」だと思って生きていました。
自分が独立した「個」だと思っているので、自分とは違う「他」の葉っぱを見下してみたり、逆に劣等感を覚えてみたり、形の違う「他」を非難したり否定したり、「あいつは見苦しい」などと勝手に判別したりして、お互いにレッテルを貼り合ったり、優越感に浸ったりしていました。

そんなある日、「他」と比べたり否定し合ったりすることに疲れてしまった一枚の葉っぱが、自分のカラダの外側にある存在を見ることをやめて、そ~っと自分の内側の観察を始めました。最初はよく見えませんでしたが、なんとなく静かな感じが心地よかったので、しば~らく観察しておりました。

すると、どうもこの自分という葉っぱの根元は「枝」という存在につながっているぞ、、、ということに気が付きました。
自分のカラダよりも大きく立派な「枝」という存在に気が付き始めると、どうもその枝には他にもたくさん「他」の葉っぱがつながっていることを感じ取れました。

「あれ?みんな、、、自分?」

一つの枝から出ているいくつもの「他」だと思っていた存在たちは、元々自分と同じ枝を分けた家族であり、仲間だったことが分かったのです。

それに気が付き始めた葉っぱは、自分がどんどん大きく広がっていく幸せを感じてどんどん楽しくなってきました。そしてどんどん幸せになるので嬉しくなり、もっともっと深い内側を覗いていくことにしました。

心地よくあつれきのない幸せに満ちている自分の内側の道をどんどん進んでいくとそこには、、、

最初の枝よりもさらに大きな木の「幹」につながっていることが分かったのです。自分の周りに存在していた全ての葉っぱたちが、ひとつの「木」という生命体であることを知ったのでした。

どんなに遠くにあって、一見何の関係もなさそうな葉っぱでも、実は「自分」とつながっていて、そもそも「自分自身」であることを悟った葉っぱは、以降どんなに悪態をついている葉っぱたちを見ても「他」とは思わなくなり、いつでもどんな時でも幸せで存在していられるようになりましたとさ。

めでたしめでたし。